収 穫 ~ 乾 燥

9月~10月は収穫の時期。

水稲栽培で一番の醍醐味「収穫」の喜びを味わえる季節です。

やすくりファームでは、できる限り自然に近い状態で乾燥させる方法として、収穫後は稲木干しでの乾燥や、乾燥機のバーナーを使用しない送風乾燥のみでの乾燥しています。

無農薬の圃場で稲刈りをすると、それはそれは大量の虫が飛び出してきます。


バインダーでの収穫風景。

稲木干しするために何株かをまとめて括ります。

この機械は刈取から束ねて括るところまでを一気にやってくれるスグレモノです。

ただ・・・

今はコンバインが主流なので、この機械はほとんどみなくなりました。

稲木干しには欠かせない農機具ですね。

稲木干し乾燥。

バインダーで刈り取った稲を二股に分けて稲木と呼ばれる竿にかけていきます。

早ければ2~3日程度、長ければ2週間程度かけて自然乾燥させていきます。

昔はどこの農家でもこのような乾燥方法を利用していたそうですが、最近は乾燥機に入れてバーナーの熱風で一気に乾燥させる方法が主流です。

稲木干の良い点は何よりも環境負荷が少ないことですが、自然の力でゆっくりと時間をかけて乾燥させるので、米のうま味がしっかりと残っているのが特徴です。

高温で乾燥させないので、生きた状態の玄米で保存されて一年経ってもしっかりと発芽します。

現代の農業にとってはかなり貴重な乾燥方法といえるでしょう。


こちらはコンバインでの収穫風景。

刈取~脱穀~藁裁断~藁撒き散らしまでを一気にやってくれます。

上記のバインダーに比べて遥かに能力が高い機械です。

この機械の登場により、米農家はかなり楽になったようです。

ただ・・・

コンバインで収穫すると、適正水分まで乾燥させるのに乾燥機を使うことになるので、自然の力を利用することはできません。

やすくりファームではこだわりの程度により使い分けています。

籾乾燥機。

コンバインで収穫した籾を、一定の水分量になるまで乾燥させます。

普通の農家はバーナーを使用して急速乾燥させますが、やすくりファームではバーナーを使用せず送風のみで乾燥させます。(あまりにも水分量が多い時は低温でバーナーを使用します)

通常、半日程度で乾燥させるところを、やすくりファームでは3~4日程度かけて乾燥させます。


籾摺り作業。

乾燥が終わった籾は、籾殻と玄米を分ける作業が必要になります。

この機械は遠心力と衝撃で玄米から籾殻を外してくれる超スグレモノです。

一般的なロール式の籾摺り機に比べると処理能力は劣りますが、玄米がこすれないため低温で処理できて、しかも脱ぷ率(玄米から籾殻が離れること)もかなり優れています。

籾摺り後の玄米。

この状態で一般に流通することはほとんどありません。

やすくりファームでは、玄米の状態で貯蔵庫に保管してオーダーが入ってから精米して出荷します。

最近は、玄米を楽しむ方や自家精米する方も多く、玄米の状態で出荷することが多いです。

これは精米した状態です。

無農薬で育てているので、玄米の状態でも安心して食べられますが、真っ白なご飯で食べるのも格別の喜びを感じます。